未知の分野に挑戦するために
超低温関連装置・液体窒素容器からバイオ関連品まで・・マイサイエンス株式会社
製品取り扱い終了について
2022年1月
一部製品取り扱い終了について
2021年9月
Thermo Fisher Scientific社製のバイオケーン73及びローケーター8+において
メーカー製造終了の知らせを受け、期日をもって弊社での取り扱いを終了致します。
何卒宜しくお願い申し上げます。 (詳細PDF)
ドライシッパーについて
2014年1月
液体窒素容器; フランス・エアリキッド社製ドライ・シッパーについて
( Voyageur 2, 5, 12, Plus, and Cryoporter etc.)
及び液体窒素容器; アメリカ・チャート社製ドライ・シッパーについて
( SC2/1V, 4/2V, 4/3V, 20/12V, XC20/3V, MiniMoo-Ver, CryoShipper, CryoMoo-Ver etc.)
標記ドライ・シッパー液体窒素容器は、生物試料を安全に輸送するために開発されたアルミニウム製の真空断熱容器で、内部の多孔質の吸収体に液体窒素を吸収させて内部温度を極低温に維持します。また上部は通気のため密封せず開口されており、加圧される恐れはありません。
IATA危険物規則書(2007年)第48版の4.4特別規定により、UN1977 Nitrogen, refrigerated liquid に対しての新しく設定された特別規定A152で、危険物でないものが入っている「ドライ・シッパー」は規則書の対象外とするとした。 A152は削除されたIATA例外規定A800の代わりをするものである。とされております。
従って貨物を冷却する目的で積載された深冷液化された窒素はUN1977危険物には非該当になります。よって容器貨物上に「DRY SHIPPER」「NON-REGULATED」「NON-HAZARDOUS」とラベル表示すれば良いとされました。
航空会社の断熱容器(DRY SHIPPER)入り深冷液化窒素・非危険物・輸送申告書などには、
品名:窒素(深冷液化ガス)
分類、区分:危険物には該当せず。
断熱容器確認:魔法瓶型
と表記していただくことになります。
ただし、可燃性ガスの固体化物品(注1)や感染性検体(注2)の輸送には適用されませんし、空の容器の輸送には液体窒素が含まれていると危険物輸送に該当してしまいます。
Ref: A152 in 4.4 Special Provisions/ 48th edition(2007) of IATA
A152 is a new Special Provision against UN1977 Nitrogen, refrigerated liquid excepting
Dry shippers containing non-dangerous goods from the Regulations. A152 replaces the IATA
Special Provision A800, which has now deleted.
*注1:引火性・支燃性ガスの他、冷凍機器用非引火性ガスも該当します。
*注2:アメリカで蚊を媒介とする感染症として問題になっている西ナイルヴィールスなどWHO(世界保健機構)の基準に基づく区分6.2のUN2814またはUN2900の病毒物質を液体窒素で保冷したドライシッパーで危険物輸送するとき注意するべきポイントは、包装基準602のNOTE記載の通り第六章6.2項の高さ9mの落下試験また高さ3mの貫通試験に合格し、6.0.6項のクラス6.2専用の国連容器コードのついたドライシッパーでなければなりません。同様に、区分6.2の疑いのある血液、組織などの診断用見本を液体窒素のドライシッパーで低温輸送するときは、包装基準650により検体を入れる第1容器はガラスでなく耐寒性の高いプラスチック容器の使用を義務付けているので注意してください。
*IATA Dangerous Goods Regulations 旅客または乗務員が携行する危険物についての規定(2.3)によると:機内持ち込み手荷物・受託手荷物としてドライシッパーが認められておりますが、航空会社の認可を必要とされますので、必ず事前に航空会社にご相談の上、所定の手続きをしてください。事前相談のない場合には空港では許可されません。
また精子・受精卵・DNAなどは放射線で内容物検査されないような手続きもしてください。
注意案内
ドライシッパー液体窒素容器への充填作業
最近、試料輸送用としてドライシッパー液体窒素容器の使用が増加しておりますが、
失敗例もお聞きすることがあります。
その要因としては、使用者が予想するより液体窒素が十分に吸収されていない事によります。
最初の充填では、常温の多孔質の吸収体が気化器の働きをして、充填された液体窒素をどんどん蒸発させてしまいます。
各取扱説明書の記載のように、何度かの充填作業が必要となります。
(可能なら重量測定をして下さい)
必ず出荷前日から、多めに充填して(上部から液体窒素が見えるくらいにして)出荷に備えてください。
そして最後の出荷直前に、余分な液体窒素を注ぎ出します。
それでも、充分に液体窒素が吸収保持されていない場合があります。
その失敗要因としては、内部が乾燥しておらず、液体窒素充填時に湿気・水分が固化して氷となり多孔質体をブロックしてしまい吸収されていないことです。(比重も類似値なので重量でも判断はむずかしい)
日本は亜熱帯に近い温帯域に位置しますので、湿気が多いことにご注意下さい。
また、使用後は屋外や空調のない倉庫などに、放置しないで下さい、必ず乾燥した部屋もしくは空調完備のラボ内で保管下さい。
さらに再利用が近い使用済容器は、使用返却後すぐに液体窒素を十分に充填し、再利用に備えた方が失敗なくドライシッパー容器をご使用になれます。